パリとか国連とか
読んだ。ずっと存在は知っていたもののあ読んでいなかった小説の中の一冊。
ある人におすすめしてもらってから原田マハにどはまりしている。
面白かった。ゲルニカという一枚の絵を巡っていろんな人の思いが交錯していく。
今までゲルニカを見ても変な絵だなあという感想ばかりを抱いていたのだけれど、読み終わった後に表紙のゲルニカを見るとピカソの故郷を空爆によって破壊された時の言葉にしがたい感情がこの一枚に籠っているんだなあと思った。
ゲルニカは誰のものでもない、ピカソのものでも私のものでもあなたのものでもない私たちのものなのだという言葉がすごく好きだ。
戦争という憎悪の連鎖がなくなるまでゲルニカは強いメッセージを持ち続けるし、連鎖が断ち切れても違うメッセージを持ち続ける。
最後の展開はうわあああってなった。
そこになければいけないものをその場所に配置する。
読んだ。だんだんiPadで小説を読むことに慣れてきた。
面白かった。国連とか正直遠い世界の話という感覚が強く、国連で働いている人なんてもはや別世界みたいな感覚だった。
読み終わってもやっぱり別世界というか、遠い場所だなあと思うんだけど国連の内情だったり(相当の金欠っぽい)、多国籍多文化な職場で起こる数々のカオスがすごく面白い。
あとちょっとパリへのイメージが変わったかも。
あと単純にフットワークの軽さというか、その時々の興味に身を任せて挑戦できる人は強いなあと。
ちょっとしたことなら後先考えずほいほいと行うんだけど、これからの人生がかかるとなるとかなり考え込む人間なのでこんな風に行動できる人間に一年でいいからなってみたい。
特に意識をしてこの二冊を並行で読み始めたわけではないのだけれど、気が付くとパリや国連といったワードが重なる二冊を読んでいた。
国連の行動を外側から眺める人と、実際に国連で働く人。
どちらかを読んでいるとどちらかが頭の片隅でちらついた。こういう読書も面白いかも。
どこかで得た知識がどこかで繋がったり、それによって理解力が上がったりするのが人生の楽しさの一つかも。
そんな感じ。