曖昧に回帰

曖昧に気持ちを記録

青春小説の良さを再確認する夏

 

普段あんまり夏のフェアで小説を買うことがない。年に一冊買ったらいい方。今年は新潮の栞ほしいなと思ったけど特に読みたいな、と思うものがなかった。
のに大垣書店で見つけた。栞は無くなってた。残念、見つけるのが遅かった。
大垣書店結構好き。ブックカバー好き。

 

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初読み作家さん。

すごくよかった。元々青春小説結構好きで伊坂幸太郎の砂漠とか人生の十冊に選ぶぐらい好き。
青春ってすごい曖昧な定義だからこそ正解とかないと思ってて、自分が青春だって思ったり思ってなくても後からあれも青春だったのなあって思ったりするのが青春なのかなと思ってる。きらきらしてなくても後から考えると今はできないきらきらだったりするし。

人と接触することがすごく苦手な休学中大学生が一旦退避として家を出て、一人暮らししながらコンビニでバイトしてラジオ聞いて少しずつ何かが変わったり変わらなかったりという話。
実在するラジオが作中にめっちゃ出てくる。かなり話の柱になってて、なかなかこういう話ないと思うしそこも良い。
アルピーのラジオはもう終わっているみたいなんだけどすごく聴きたくなった。面白い番組だったんだろうなって。ANN全然眠れない時とかに聞いてた。福山さんの魂ラジすごく好きでよく聞いてた。今は推しのSixTONESが同じ枠でラジオをしていると思うとなんかすごいな、となる。

ラジオの距離感って不思議。全然違う場所にいるのにすごく近く感じる。リアルタイムで反応がメールで送られてきたりして、それが捌かれて調理されて盛り上がる。テレビでは味わえない近さ。

ちょっと変わった職人女子高校生だったり、歌い手をしてるコンビニアルバイター仲間だったり、ちょっと無神経でおせっかいな高校の同級生だったりとの繋がりでちょっとずつ主人公が前進したりする。えぐいサボり魔とか、めっちゃ厳しい副店長とかと闘ったり。
アルピーのラジオが一部から二部に戻ったものの続くってなったとことかウルッとなった。
ラジオの良さと立ち止まったり進んだりする青春の良さがどっちも最大量詰め込まれてて本当に面白かった。
夏に読んでほしい。まだ八月数日あるし間に合う。

 

大垣書店が周年記念やっててブックカバーがかわいい。猫ちゃん。
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最近ダイソーでグレーのPP買って物撮りの背景にしているのだけれど色を統一するの難しいな。

 

夜のきらきら。
そんな感じ。